2010年7月 1日
レセプト査定率、支払基金と国保連で1.5倍以上の差
「支払基金は審査が厳しく、国保連はそうではないという傾向がある。我々は患者に必要だと思って診療しているが、一方で認められても、他方でばっさりと削られることがある」
「審査支払機関の在り方に関する検討会」は2010年4月に設置され、2010年6月25日が第4回会議で、議題は「審査の均一性の確保」。従来から、支払基金と国保連、あるいは地域によるレセプト審査の差異が問題視されてきました。
この日、公表された2009年4月から2010年3月までの審査分のデータによると、全体(医科と歯科の合計)では、査定率は、件数ベースでは、支払基金0.84%、国保連0.55%で、約1.5倍の開き、点数ベースでは支払基金0.20%、国保連0.11%で約1.8倍の開きがそれぞれあります。
査定率を都道府県別に見ると、以下の通りです。
◆件数ベースの査定率 (最高、最低)
支払基金 : 大阪1.38%、石川0.40%
国保連 : 和歌山1.56%、秋田・新潟0.22%
◆点数ベースの査定率 (最高、最低)
支払基金 : 大阪0.31%、佐賀0.07%
国保連 : 神奈川・三重0.18%、富山0.03%
これらのデータに対し、保険者の立場からは、「全体の請求件数、請求点数から見れば査定部分は少ないというが、保険者の立場から言えば、それでもなぜこれだけの差が出てくるのか、疑問」(粟生田良子・埼玉県毛呂山長住民課長)、
「支部間差異があるかどうかの議論は終わっている。いかにその差異を埋めるか、その対策を議論すべき」(高橋清彦・中国電力健康保険組合常務理事)といった意見が出されました。
もっとも、差異の議論以前に、電子レセプトのシステムチェックのソフトウエアの公開を求めています。
システムチェックとは、職員による審査事務や審査委員による審査が行われる前に行うもので、傷病名、診療行為など保険診療のルールをコード化し、コンピュータによってチェックする作業。
「各病院では事務方が一生懸命にレセプトのチェックをしている。にもかかわらず、提出するとチェックをされる。それは、診療側がルールをよく知らないから。我々はチェックされるレセプトを出したくて出しているわけではない。いいと思って出したら、チェックされ、『これは何だ』というやり取りをしなければならない。これは非常にムダな話」
これに対し「『今後の審査委員会のあり方に関する検討会』では、医療の標準化や適正レセプトの提出につながるという肯定的な意見がある一方で、『ここまでは認められる』と請求してくる例も想定され、適正化にはつながらないという意見も出た。ルールの公開については意見が分かれた」となっています。
こういった問題を細かく突き詰めれば、あの先生が審査の担当になったから厳しい。。。
という地域間格差以前に、審査担当者格差にまで話が及ぶ事が多いのが現実である。
明確な基準を地域差なく標準化出来ればよいのだが、医師会の絡みなどもあり現実には厳しい状況である。
今後、何らかの措置を講じて頂ける事を祈るのみである。


