2010年8月 8日
コンビニ 薬販売苦戦、人材確保難航
薬局との提携に活路
ローソンは2日、調剤大手クオールと、調剤薬局を併設したコンビニエンスストアを東京・港区に開店した。2009年6月の改正薬事法施行を受け、コンビニは成長するドラッグ事業への進出を狙ったが、一般用医薬品(市販薬)の販売に必要な薬剤師や登録販売者の確保が難航し、伸び悩んでいる。コンビニがドラッグストアとの提携を強化したり、提携先を広げたりする可能性が出てきた。(栗原守)
ローソンの調剤薬局を併設した店舗には、クオールが薬剤師や登録販売者を配置する。ローソンの新浪剛史社長は「来年度以降、2ケタ、3ケタと店舗を増やしたい」と述べ、出店を加速する方針を明らかにした。
コンビニがドラッグストアと提携する背景には、店舗網の飽和などで業績が低迷する中で、男性中心の客層を、ドラッグストアを利用する女性や高齢者にも広げることがある。また、単独では薬剤師や登録販売者の確保が難しいことがある。市販薬を売る店を増やすには、ドラッグストアが抱える豊富な有資格者が不可欠で、特に薬剤師より容易に資格を取れる登録販売者の確保がカギを握る。
営業時間の長いコンビニで市販薬を売るには、複数の登録販売者が必要だが、経営者は新たな従業員を雇う余裕がないのが実情だ。
このため、コンビニ大手5社の店舗で、市販薬の販売に参入したのは全体の1%に満たない。薬事法改正後3年で300人の登録販売者の確保を予定していたファミリーマートも「現状は十数人に過ぎず、3年後も100人程度にとどまりそう」(広報)と苦戦する。
一方、イオン傘下のミニストップは8月から、グループのドラッグストア2社と併設店の整備を進める。関西の先行実施店3店で客数が1・5倍になり、売上高も2-3割増えたためだ。
改正薬事法 コンビニやスーパーでも「登録販売者」を置けば、市販薬のうち副作用などのリスクが比較的小さい、風邪薬など「第2類」、ビタミン剤など「第3類」の販売ができるようになった。リスクの高い一部の胃腸薬など「第1類」は、薬剤師による対面販売が義務づけられた。登録販売者になるには、薬剤師のもとで1年以上の実務経験を積み、都道府県の試験に合格する必要がある。


