2010年8月19日
総点数の伸び、改定率を「若干上回った程度」
日本医師会は8月11日の定例記者会見で、日医が実施した「2010年度レセプト調査(4-6月分)」の結果を発表した。それによると、全体の総点数は前年同期比2.64%増だった。日医では、今年4月に行われた診療報酬改定の医科本体の改定率(1.74%増)を「若干上回った程度だった」としている。
日医のレセプト調査は、会員の医療機関から都道府県ごとに無作為抽出した診療所4447施設、病院385施設を対象に実施。診療所1858施設、病院182施設から有効回答を得た。
総点数を入院・入院外別に見ると、入院は5.15%増、入院外は0.73%増だった。
日医では、総点数2.64%増を含めて、診療報酬改定率(全体1.74%増、入院3.03%増、入院外0.31%増)を「若干上回ったにすぎなかった」とした上で、「厚生労働省は年3%程度の自然増があるとの見解を示してきたが、そういった自然増はほとんど見られなかった」と指摘している。
入院外の総点数(0.73%増)を診療所・病院別に見ると、診療所は0.19%増、病院は2.36%増。入院外1日当たり点数は、診療所では0.26%減、病院は4.46%増だった。日医では、「診療所は再診料の引き下げなどの影響を受け、入院外の診療報酬改定財源は病院に集中したと推察される」としている。
病院の1日当たり点数を病院種類別に見ると、一般病院で5.48%増、療養病院(療養病床100%の病院)で4.10%増、精神科病院で2.05%増だった。日医では、「急性期病院に手厚い改定だったことが表れている」と分析している。
また、病院の総点数の伸びを病床規模別に見ると、「300-499床」が7.84%増で最も大きく、これに「20-99床」(5.00%増)、「100-299床」(3.62%増)が続いた。
日医ではこれらの結果から、「大規模急性期病院に資源が集中した一方、診療所や小規模病院は苦戦している。地域医療を支えるためには、すべての医療機関の底上げが必要」と結論付けた。
記者会見した中川俊男副会長は、「自然増がほとんどなくなっている」と強調し、「政府は社会保障の自然増を認めると言っているが、医療の場合は(自然増が)大幅になくなってきているので、何らかのことを考えないと地域医療の崩壊に歯止めが掛からない」と述べた。また、「全体的な底上げのためには安定した財源が必要だ。それに関しては近いうちに日本医師会からも整理した提案をすることになる」との考えを示した。
■外来管理加算の算定回数は4.2%増
また、外来管理加算の算定回数は、前年同期比4.2%増(診療所3.7%増、200床未満の病院6.4%増)だった。日医では、厚労省が今年2月10日の中央社会保険医療協議会に示した資料と、同省の「2008年社会医療診療行為別調査」を基に、「厚労省は(増加率を)6%弱と見込んでいたと推察される」としている。
一方、総点数に占める再診料の比率は、無床診療所の院外処方が8.9%、無床診療所の院内処方が7.5%、有床診療所が5.6%だった。日医では、「再診料が診療所経営にとって重要な財源であることが改めて確認された」としている。


